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海外研修体験記

海外研修に参加した学生が、慣れない地で過ごした貴重な経験、そして学んだ多くのことを紹介しています。

A.Cさん(2023年度参加)

聖泉大学 看護学部 海外研修 A.Cさん
看護部
(2023度参加時2回生)

現地の講義に参加して

ミシガン大学内のClinical simulation Centerで、心配蘇生の演習を行いました。

日本で防災士資格を取得する際に心肺蘇生法を学習していたので自信がありましたが、ベッドの上にいる患者に対して行うのは別物でした。最初は、上手くできずに難しさを感じましたが、現地の先生にアドバイスをいただきながら、最後はしっかり深く・リズム良く出来たのでとてもいい経験ができました。

同センターには話すことができる人形やモニタリングができる演習室、実際の病室に近い設備が整っているベッド、コンピューターで心拍などを設定できる人形などがあり、より実戦に近い演習ができる設備が整っていました。学生時代に、このような施設で学習ができれば、社会に出た時にもスムーズに援助を行うことができるのではないかと思いました。
また、モニタリングができる演習室は個室になっていて、中にあるカメラを通して演習室で行なっている様子を他の部屋から学生や教員が見ることができ、演習終了後に意見交流しているとの紹介があり、学習が深まる方法だと感じました。

研修中に苦労したことは何ですか?

今回の研修では、現地の講義に参加させていただきましたが、やはり英語という言語の壁があり、完全に理解することは難しかったです。また日本とは違い、アメリカの看護師は医療行為に近いことができるためか、日本よりも内容が難しくより専門的な内容だと感じました。

ですが、自分たちが日本ですでに学習した内容は、完璧には分からなくても、大体話している内容が理解できました。

印象に残っていることは?

ミシガン大学で研究活動をされている元看護師の方から、情報リテラシーについてのお話を伺う機会があり、アメリカではCT画像や検査の結果等を、患者本人だけが確認できるプラットホームがあり、すぐに結果を確認することができることを教えていただきました。

その結果が本人にとって「いい情報」の場合は良いですが、「辛い結果」の場合は心の準備ができないまま確認することになり、ショックを受ける方が多いそうです。そのような場合にどう対処するか、アメリカの看護師は訓練されているというお話がとても印象に残っています。

また、現地の講義に参加させていただき、UMSNの学生たちは、よく質問をしたり教員からの問いにも誰かが必ず手を挙げて回答している姿が印象的でした。間違いも恐れていない様子で、自分の意見を言うということに積極的なところが日本の学生とは違うなと感じました。

研修を終えて

もっと英語を勉強しておけば、理解を深めることができる場面がより多くあったのではないかと思います。
今回の海外短期研修は、日本とアメリカの医療の違いを勉強したいと思い参加しましたが、渡米前に、もっとアメリカと日本の医療制度を勉強しておけばよかったとも思いました。

ただ、今回の研修に参加して、アメリカの医療がどういったものなのか実際に見ることができたので、今回の経験を活かし、日本に住んでいる外国人の方々をサポートできるような看護をしたいと思いました。
今回の研修の経験を無駄にせず、今後の看護に、勉強に活かしてグローバルな看護を行えるようになりたいです。

T.Nさん(2023年度参加)

聖泉大学 看護学部 海外短期研修 T.Nさん
看護学部
(2023年度参加時2回生)

印象に残っていることは?

いくつかの授業に参加した中で、特に印象に残っているのは心肺蘇生の演習です。

人形が話せる設定に出来たり、白人や黒人など様々な人種に対応した人形が用意されていたり、隣の部屋から演習状況を確認し指示できるような演習環境が整えられており、より実践的な演習を行うことができました。この演習環境は、具体的に現場を想像しやすくなり、実践的な技術の向上だけでなく、学生個人の学ぶ意欲の向上にも繋がっているのではないかと感じました。

日本との違いを感じた場面は?

ミシガン大学の学生は授業中自ら発言したりグループで気軽に意見交換話したりするなどの積極性が見られ、驚きました。学生の積極的な姿勢から授業が円滑に進んでおり、間違えを恐れたり恥ずかしいことだと捉えたりせず、自分の意見を発信できる力があり、大変感銘を受けました。
日本の大学とは授業の雰囲気や学ぼうとする姿勢が異なることに気づくことができました。

今後、海外研修での経験をどのように活かしたいですか?

今回の短期研修に参加したことで自分自身の看護に対する思いが強くなり、将来像をより明確化させることができました。
海外で看護師として働きたいという思いは以前からあり、実際に海外で活躍されている看護師をSNSなどで拝見し憧れてばかりいましたが、現地交流で話を聞いたことで今やらなければいけないことが明確化し、とてもやる気に満ち溢れています。こんなにも心境に変化が得られるとは思っていませんでしたが、現地で活躍されている方の生き生きとした眼差しがそうさせたのだと思っています。

研修を終えて

今回このような貴重な経験をさせていただいたことにとても感謝しています。

現地の看護学部の学びを見学するだけでなく、アメリカでの看護師の働き方やキャリアの積み方について知ることができました。ネットから様々な情報を得られる時代ではありますが、現地でしか味わえない生の感覚や、日本でできる看護とアメリカでできる看護の幅の違いの意味を文化的背景に触れながら学ぶことができました。また、人の命に携わる看護職に強い使命感や責任感をもって学んでいる学生がいる事実に大変感銘を受け、嬉しく思い、改めて看護職を目指していることに誇りを持てるようになりました。

この短期研修での学びを将来の自分のキャリアに繋げられるよう、日々の自己研鑽を怠らず大学での学びを深めていきたいと思います。

Y.Rさん(2023年度参加)

看護学部 海外短期研修 Y.Rさん
看護学部
(2023年度参加時2回生)

現地の講義に参加して

いくつかの講義を受講させていただきましたが、心配蘇生法をの演習では、心配蘇生を行う際にどの位置を、どのようなペースで、どのくらいの深さで圧迫できているのかを知ることができ大変勉強になりました。

また、ミシガン大学の実習施設は精度が高く、実際に病院と同じ作りにしている等、規模の大きさに驚きました。
演習している学生の様子を別室から見ることができる施設もあり、学習態度や人形の呼吸音や事例について、別室から提供していると紹介していただきました。

日本とは違い、アメリカの看護師は、診断することができるようにスキルアップ制度が整えられており、薬を取り出す練習をする設備も見学させていただいたことも印象に残っています。

印象に残っていることは?

いくつかの講義に参加させていただきましたが、どの授業もレベルが高いと感じました。

講義の中にはディスカッションや、個人の意見を発表する時間が多く設けられており、自発的に挙手し自分の考えを述べている学生の姿に刺激をもらいました。

日本では、自分の意見を自発的に言うことへの抵抗や、間違いを恐れて自ら発言する人は少ないように思いますが、海外の学生は間違えることも、分からないことも恥ずかしいことではないと言っていて、教員もどんな意見であっても一度肯定をしてから、もっといい答えになるための補助を行なっている点が非常に印象的でした。

研修を終えて

1週間のミシガン大学の研修を終えて、海外で看護を学んでいる看護学生やアメリカで看護師として働いている日本人の方に話を聞いたりしていく中で、アメリカは日本とは違い看護師のできる範囲が大きく、そのためのスキルアップの制度も充実していると思いました。

海外で働いている看護師の方の話を聞いて、環境に慣れるのは大変だが、日本で満足できていなかった看護をアメリカではできており、高い技術のある国で看護師として働くことはとても魅力的だと感じました。

海外で働くことに憧れを持っていた私にとって、今回の研修は、改めて海外で働いてみたいと感じることができる機会となりました。この貴重な体験を、今後の学生生活や将来に活かしたいと思います。

M.Mさん(2023年度参加)

聖泉大学 看護学部 海外短期研修 M.Mさん
看護学部
(2023年度参加時2年生)

印象に残ったことは?

講義では、一区切り説明を終えたところで適宜質問を受け付ける時間があり、誰もが発言ができるようにテーブルにはマイクが設置されていました。個人ワークはもちろん、グループワークも多く、グループでは複数のリーダーを決め、役割分担がしっかりしていたところが印象に残っています。

Clinical simulation Center では、解剖見学で拝見したご遺体のようなリアルな人形や、3Dで人体の観察ができるパネルが導入されていて、特に、CPRに用いられた人形はモニター室に繋がっており、心臓マッサージの強さや深さは適切か確認することができることには驚きました。

ミシガン州に在留する日本人が母国語で安心して医療が受けられることを目的に、1994年に開設されたJFHP(Japan Family Health Program)診療所も見学させていただきました。
ここでは予約制にすることで待合室のスペースを狭くし、診察室や検査室などのスペースが多く確保されていること、また、オペレーター室で患者の病態を聞き、診察が必要かどうか判断し、来院者が直ぐに診察してもらえるよう管理されていることも非常に印象的でした。

研修を終えて

初めての海外に緊張していたのか、体質的な問題なのか、初日から体調を崩すという失敗もありましたが、得られたものは数え切れないほどです。

今までは「将来は海外で働きたいなぁ」とぼんやり思っていた程度でしたが、この研修を経てはっきりと海外で働きたいと思いました。

現地の学生の意欲の高さはとても良い刺激になり、言葉が完全に伝わらない相手とのコミュニケーションは伝えようとする気持ちがいかに大切か身をもって感じました。ミシガン大学の学生との交流で自身が興味のある分野について話し合う機会があり、相手の学生の話を聞いて他の分野の魅力も知ることができたので良かったです。

今後、海外研修での経験をどのように活かしたいですか?

研修という形で渡米できたため、個人ではできない交流や学びを得ることができました。

それだけではなく、伝えたいことを知っている英語で伝えるということを本場で実践することができて、とても充実した研修であったと感じています。この研修で出会えたアメリカの学生とSNSでのやりとりで、出会ったときには聞けなかったことやアメリカと日本との違いなど、今も新たに知ることができています。

この縁も研修で得ることができた、かけがえのないものです。今後は、たくさんの補助を頂きこのような機会を得られたことに感謝することを忘れず、以上のような学びや縁を大切に最大限生かせるように最善を尽くしていきます。

T.Yさん(2023年度参加)

聖泉大学 看護学部 海外短期研修 T.Yさん
看護学部
(2023年度3年生)

現地の講義に参加して

ミシガン大学では、学生が教科書を持たず全員パソコンやiPadを使用していて、講義資料は各自ダウンロードして参加していました。また、予習していることを前提に講義を受けるため、講義の進むスピードや説明が早く、簡潔であり、講義内容が大変分かりやすいと思いました。

さらに、教員が学生に対して適宜質問があるか聞き、学生は積極的に質問をしている光景や授業内でのこまめな休憩時間が確保されているところが印象的でした。区切りの良いところで休憩を確保することや質問の有無を聞くことで、学生の集中力の低下防止(維持)・講義内での「分からない」をそのままにすることを減らすことができるため、学生の理解度や意欲向上に繋がっているのでは、とも考えました。

Clinical simulation Center見学・演習について

今回の演習で、BLS(Basic Life Support)を体験しましたが、演習室は別室と繋がっていて、その別室には多機能が備わっているモニターがあり、BLSを実施している学生の動きやスピード、深さ等を確認しながら演習を進めることができると紹介していただきました。このような施設では、その場で改善・修正をする事が可能であったり、教員からアドバイスをもらうことが出来るため、技術面での向上へと繋がるのではないかと思いました。

教員と学生が個別で技術演習を行えるような環境があることで、学生は個別にアドバイスを聞くこと、また正確な手順で演習を実施することができるため、技術面での向上以外にも自発性を育てることができるのだろうとも思いました。

研修を終えて

今回、研修に行き痛感したことは、英語能力の不足です。講義内でのコミュニケーションやリスニング等生活で必要な簡単な英会話もスムーズにすることができませんでした。
この点を踏まえ、英語の知識をさらに増やしていかなければいけないと思い、英語の勉強への意欲が高まりました。

この研修を終え、将来海外で看護師をしたいという漠然とした夢が、日本と海外の看護の違いや生活スタイル・文化・環境の違いを学ぶことができたことで、さらに具体的な夢となり海外に移住し活躍したいと強く思うようになりました。
また、今回の研修メンバーは、海外看護師という同じ夢を持っているメンバーでしたが「自分が描いていたのと現実が大きく異なるから海外看護師は向いていないと思った」「新卒でアメリカに行きたい」など、一人ひとり感じ方が異なり、お互いに良い意見交換をすることができました。

今後は、国家試験の勉強をしながら来年も海外研修に参加することができるように英語の勉強を頑張りたいと思います。

A.Sさん(2023年度参加)

聖泉大学 看護学部 海外短期研修 A.Sさん
看護学部
(2023年度参加時2年生)

現地の講義に参加して

アメリカは、日本と違って大学入学の選考方法が異なると耳にしたことがあります。学業以外でどのような興味や関心を抱いて課外活動をしてきたのかという要素が問われるため、勉強への意欲に影響を与えているのだと実際にアメリカの大学を訪れ、身に染みて感じました。

ミシガン大学の学生は、授業中に積極的に学生から教員へ質問する姿勢が見られ、他の学生も頷きながらペンをはしらせていて、より授業の理解を深めようとしている姿が見られました。
また、グループワークでは初対面の相手だろうが関係なく、意見を交換しあう様子が見られ、1人でも話についていけず黙り込んでいる人がいれば側によって話を進めている姿が印象的でした。グループ内での輪に実際に入って現地の学生の協調性の強さを改めて感じました。

印象に残っていることは?

特に演習施設での設備に驚かされました。母性、小児、成人、老年などの分野ごとの人形が整備され、バイタルを自在に変更することができ、学生たちは学びへと繋げていました。

特に、演習室にはカメラが配置され、別室から教員が監視してテストの実施や指示を出しているところも印象に残っています。

今後、海外研修での経験をどのように活かしたいですか?

ミシガン大学の設備は非常に素晴らしいものでしたが、たとえ同じ設備が用意されたとしても、授業への主体性や積極性は変化しないと思いました。

この海外研修で経験したことを無駄にしないためにも、まずは自らが勉強に対する姿勢を変えていくべきだと考えています。そのためには、遊ぶ時間と学習する時間の区切りをつけて、授業は集中できるような体内のリズムを確立させることが求められると思いました。これらの習慣を身につけ、アメリカの看護師のように幅広い知識を身につけた看護師になりたいと強く思いました。

日本では気付くことができなかった現地での体験を無駄にせず、自分の将来へと繋げられるよう日々の学習に励みたいと思います。

T.Mさん(2023年度参加)

聖泉大学 看護学部 海外短期研修 T.Aさん
看護学部
(2023年度参加時2年生)

現地の講義に参加して

講義に参加して、ミシガン大学の学生は、疑問に思ったことは講義後に聞くだけでなく、その場で質問が出ていることに驚きました。また施設内にも大きな違いがり、大講義室であるのに、テーブル1つにつき3つほどのマイクが設置されていて、学生の発言を促す工夫がされていました。
ミシガン大学での講義時間は100分ほどでしたが、学生が休憩を申し込んだり、教員が提案したり授業の中で、二回ほどの適宜な休憩時間があることにも驚きました。

また、私が感じた一番大きな違いは、すべてパソコンを使う授業であることです。カルテなどが電子化し、個人情報などがすべてインターネットで保存されるようになっていました。

Clinical simulation Center 見学・演習について

ミシガン大学の施設は症例ごとに演習が行えるようになっていました。初診専門だったので、点滴を打つ練習をする施設、ICUに特化した施設、妊婦さん、小児対象の施設、精神病患者対象の施設などが見学できました。
熱線反射ガラスがあり、隣にある別室から見学の内容が観察できます。また、おいてある人形のバイタルや、病態が変えられるためいかなる患者へも対応できる施設でした。

私が一番印象に残っている施設は、解剖室です。一度解剖見学へ行ったことがあるので分かりますが、解剖が行われる人形がすごくリアルにできているだけでなく、3Dで人体の構造がわかるようになっていました。また、骨だけをみたり筋肉だけを見たり、動脈や静脈、脳や臓器までもがその場で見ることができ、心臓を動かすこともできるため血液循環が毛細血管までもが細かく観察することができました。

日本には日本の医療の在り方があるので、すべてをアメリカの様な施設にしてほしいというわけではありませんが、いくつか取り入れられたら、大きな学びに繋がるのではないかと思いました。

印象に残っていることは?

日本では年功序列(経験)での昇給がほとんどですが、アメリカではただ働くのでなく、資格をとることで昇給すると伺いました。学歴社会であるし、大学卒業後は大学院まで通う人がほとんどでした。また、看護学生だけでなくほかの学部の方でも研究の道へ進む方がほとんどでした。実際、病院への見学も行きましたが日本のように、常に働くのではなくフリースタイルで働いていて、アメリカで看護師をしたいと考えていた私にとって、すごく勉強になりました。

研修を終えて

研修4日目、施設案内してくださった看護師さんは、数年日本で看護師をされ、その働き方に疑問を感じられ辞職し、ミシガンに来られた経緯をもっておられる方でした。私は将来アメリカで働きたいと思っていますが、日本の看護についてもアメリカの看護についても働いたことがないので詳しくはわかりませんが、そうした看護師さんが日本人のための病院に勤めているとわかり、選択肢が増えたと感じました。

ミシガン大学の施設内には、勉強施設がたくさんあったことが印象に残っています。共同スペースもあり、絶対話してはいけない図書館もあり、リラックスしながら勉強できる環境もある等、多職種連携を目指す社会で、自分が集中できる場所を見つけられるので、素敵な環境であると思いました。

アメリカの医療について学ぶ機会がありましたが、英語の聞き取りが難しかったです。日本だけでなく、世界に共通する看護師をこれから目指したいと思うので、アメリカへ行く前にしっかりと英語を身に着けておけばよかったと反省しています。ただ、たくさんの学生と交流する中で自然に英語が身につく場面もあり、伝えたいことが伝わらなくてもジェスチャーなどで伝えることができたのは良い経験でした。これから、英語交流の機会があれば話してみたいなと思っています。

今後もこの留学での学び、経験を活かし、精一杯本学での学びに役立てようと思います。
そしてなにより、ともにたくさんのことを学んだ6人の仲間、2人の先生に感謝です。一生に残る思い出です。本当にありがとうございました。