現地の講義に参加して
講義に参加して、ミシガン大学の学生は、疑問に思ったことは講義後に聞くだけでなく、その場で質問が出ていることに驚きました。また施設内にも大きな違いがり、大講義室であるのに、テーブル1つにつき3つほどのマイクが設置されていて、学生の発言を促す工夫がされていました。
ミシガン大学での講義時間は100分ほどでしたが、学生が休憩を申し込んだり、教員が提案したり授業の中で、二回ほどの適宜な休憩時間があることにも驚きました。
また、私が感じた一番大きな違いは、すべてパソコンを使う授業であることです。カルテなどが電子化し、個人情報などがすべてインターネットで保存されるようになっていました。
Clinical simulation Center 見学・演習について
ミシガン大学の施設は症例ごとに演習が行えるようになっていました。初診専門だったので、点滴を打つ練習をする施設、ICUに特化した施設、妊婦さん、小児対象の施設、精神病患者対象の施設などが見学できました。
熱線反射ガラスがあり、隣にある別室から見学の内容が観察できます。また、おいてある人形のバイタルや、病態が変えられるためいかなる患者へも対応できる施設でした。
私が一番印象に残っている施設は、解剖室です。一度解剖見学へ行ったことがあるので分かりますが、解剖が行われる人形がすごくリアルにできているだけでなく、3Dで人体の構造がわかるようになっていました。また、骨だけをみたり筋肉だけを見たり、動脈や静脈、脳や臓器までもがその場で見ることができ、心臓を動かすこともできるため血液循環が毛細血管までもが細かく観察することができました。
日本には日本の医療の在り方があるので、すべてをアメリカの様な施設にしてほしいというわけではありませんが、いくつか取り入れられたら、大きな学びに繋がるのではないかと思いました。
印象に残っていることは?
日本では年功序列(経験)での昇給がほとんどですが、アメリカではただ働くのでなく、資格をとることで昇給すると伺いました。学歴社会であるし、大学卒業後は大学院まで通う人がほとんどでした。また、看護学生だけでなくほかの学部の方でも研究の道へ進む方がほとんどでした。実際、病院への見学も行きましたが日本のように、常に働くのではなくフリースタイルで働いていて、アメリカで看護師をしたいと考えていた私にとって、すごく勉強になりました。
研修を終えて
研修4日目、施設案内してくださった看護師さんは、数年日本で看護師をされ、その働き方に疑問を感じられ辞職し、ミシガンに来られた経緯をもっておられる方でした。私は将来アメリカで働きたいと思っていますが、日本の看護についてもアメリカの看護についても働いたことがないので詳しくはわかりませんが、そうした看護師さんが日本人のための病院に勤めているとわかり、選択肢が増えたと感じました。
ミシガン大学の施設内には、勉強施設がたくさんあったことが印象に残っています。共同スペースもあり、絶対話してはいけない図書館もあり、リラックスしながら勉強できる環境もある等、多職種連携を目指す社会で、自分が集中できる場所を見つけられるので、素敵な環境であると思いました。
アメリカの医療について学ぶ機会がありましたが、英語の聞き取りが難しかったです。日本だけでなく、世界に共通する看護師をこれから目指したいと思うので、アメリカへ行く前にしっかりと英語を身に着けておけばよかったと反省しています。ただ、たくさんの学生と交流する中で自然に英語が身につく場面もあり、伝えたいことが伝わらなくてもジェスチャーなどで伝えることができたのは良い経験でした。これから、英語交流の機会があれば話してみたいなと思っています。
今後もこの留学での学び、経験を活かし、精一杯本学での学びに役立てようと思います。
そしてなにより、ともにたくさんのことを学んだ6人の仲間、2人の先生に感謝です。一生に残る思い出です。本当にありがとうございました。