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卒業生のゼミ論文の内容を日本心理学会で発表しました

人間学部
日本心理学会第79回大会(9月22日~24日)で、「限定商品の選択に価格の違いが及ぼす影響~CDジャケットを用いた検討~」というタイトルで、人間学部の布井助教がポスター発表を行いました。

この研究は、本学2014年度卒業生の久田祐理香さんが4回生時に行った卒業のためのゼミ論文を基にしたものです。

実験では、CDジャケット画像を2枚対呈示し、片方を限定商品、もう片方を限定無関連商品としました。さらに、2枚のCDの値段を操作し、限定商品が限定無関連商品よりも高価格の場合、低価格の場合、同価格の場合の3条件を設定しました。そして、参加者にどちらのCDを買いたいか選択してもらいました。その結果、限定商品が同価格・低価格の場合には、限定商品が買いたいと選択されやすくなりました。しかし、低価格の場合の選択率は同価格の場合よりも増えませんでした。これは、限定商品という付加価値のある商品にもかかわらず、値段が安いことに違和感を感じたためと考えられます。また、限定商品が高価格の場合にも買いたいと選ばれやすくはなりませんでした。通常、高価格の限定商品には、ボーナストラック収録などの明確な理由が書かれています。しかし、本実験ではそのような情報が書かれていなかったため、高価格の限定商品が選ばれにくかったと考えられます。このように、価格の異なる限定商品が選択されるためには、価格の違いについての理由を明確にする必要があることが明らかになりました。
発表では、大学院生や研究者の方だけでなく、企業の方にも興味を持っていただき、有益なディスカッションを行うことが出来ました。

このように、4回生時に行う研究には、学会発表を行うことができるレベルの研究も多々ありますので、自信を持って研究を行ってほしいと思います。

ポスター発表
ポスターの詳細はこちらからご覧いただけます。