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日本心理学学会にて研究発表をしました

人間学部
平成27年9月24日(木)に開催された日本心理学会第79回大会に、本学の李艶教授が参加し研究発表をしました。

[日本心理学会79回大会に研究発表して] 人間学部 李 艶 教授
今年の学会は名古屋国際会議場で開催され、例年より質と量とも最高な学会大会でした。私の発表のテーマは「価値観・動機づけの比較文化心理学研究(日中を中心とする)」です。日中の社会人を対象に、(WVQ :Work Value Question)を用いて、仕事の価値観に関することについて、どの程度重要と感じるか調査を実施し、データ分析を行いました。
主な結果は、両国に働いている人の仕事価値観の共通的な側面は、「達成」「能力と知識」「仲間や同僚」「成長の機会」「興味」「責任性」「公平な上司」を比較的重要と思っていることに対して、「昇進や昇級」「安全保障」「地位」「自慢の会社」「組織影響力」に無関心です。これらは、恐らく、文化に関係しない両国に共通する価値観と考えられます。
両国社会人における仕事価値観の構造の相違点は、中国の社会人は、「自立や独立」「尊重される」「職場の状況」「能力と知識」「責任性」を比較的重要と思っていることであり、それに対して、日本の社会人の場合は「興味」「交流の機会」「仕事の認識」「給料」「成長の機会」「有意義な仕事」を比較的重要と思っていることと考えられます。
発表の際に、数多くの関連テーマを研究する研究者と交流・意見交換・討論ができました。特に大学院生から、文化と心理学に関する関心があり、学位論文の作成に役に立った文献を得られたと言ってくれました。
発表の論文は日本心理学会第79回大会論文集のCD3PM-097に掲載されています。

*「 」は尺度の意味です。


日本心理学会第79回大会にて 発表した李艶教授
日本心理学会第78回大会にて
発表した李艶教授