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日本心理学会「文化と心理学研究会」第14回講演会を本学で開催しました。

人間学部
2019年11月22日聖泉大学で日本心理学会「文化と心理学研究会」第14回講演会が開催されました。

 講演のテーマ:【女性の地位向上のために ―與謝野晶子の教育思想と「源氏物語」-】
 講師:平子恭子先生

講師先生は在学された大阪教育大学や同大学大学院にて、歌人の與謝野晶子についてのご研究をされ、さらに大学院ご修了後も現在に至るまで長年にわたって続けておられ、與謝野晶子に関する優れた研究書を何冊も刊行されています。そのため與謝野晶子研究の第一人者として高く評価されていて、奈良女子大学や大阪府堺市の社会教育講座の非常勤講師も歴任されております。

講演の要旨

 講演は以下の内容要旨で行われた。
 「與謝野晶子(旧姓 鳳)は、日本文化の源流ともいえる『源氏物語』を学んで成長し、夫の與謝野鐵幹とともに、近代の短歌革新を成し遂げた。しかし短歌の世界に留まることなく、先に渡仏した夫に続いて渡欧し、西欧の社会・学問に触れて強いカルチャーショックを受けた。帰国後、西洋の近代哲学思想などを学び研鑽を重ねて、特に女性の地位向上のための評論活動を展開した。さらに、1921年(大正10年)に私学の「文化学院」(中等教育)の創立に携わり、先進的な文化内容の教育実践に取り組んだ。また、当学院は1923年(大正12年)から、本邦最初といわれる“男女共学制”を始めた。」

最後に、講師先生はこれから日本の社会でどのように女性の地位を向上するかを助言された。

 講演は大好評で、参加者から以下のような感想を頂きました。

 今日の講演会を聞いて先進的な文化内容の教育実践に取り組み、本邦最初と言われる男女共学を始めた人とわかった。
 与謝野晶子という名前は聞いたことがあったのですが、生き方考え方は今日の講演を聞いて初めてわかった。
 与謝野晶子の女性地位向上のためにいろいろなことをしてきたのがよくわかりました。また、世界に出て学ぶことはとてもすごいと思いました。 
 
 今後も研究会の活動を通して、引き続き本学学生に外部講師の講演を聞ける機会を計画しています。