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プロジェクト演習紹介(布井ゼミ編)「1回生対象の学習支援活動」

人間学部
 人間学部では、今年度から「プロジェクト演習」という授業が始まりました。この授業では、ゼミごとにプロジェクトが立ち上げられます。そして、そのプロジェクトを学生が主体となり運営していく中で、実践的・体験的な学びを深めていくことが期待されています。今回は、布井ゼミ3回生のプロジェクトを紹介します。

 人間学部の1回生が必ず受けなければいけない授業の1つに「アカデミックライティング」という授業があります。この授業の1つの目的は、論理的思考力を鍛えることです。そのために、就職試験でよく用いられるSPIというテストの数学に関する問題を解いていきます。「文系学部で数学?」と思われる方も多いかもしれませんが、心理学はデータに基づいた学問で、数学的な思考力がとても大事な学問です。ただ、数字に苦手意識を持っている学生が多いのも事実で、そのような学生にとってアカデミックライティングはついていくのが大変な授業なのです。

 そこで、布井ゼミでは、1人でも多くの1回生が授業にスムーズについていけるようにアカデミックライティングのサポートプロジェクトを立ち上げることにしました。具体的には、「先輩から気軽に学べるアカデミックライティング」と題し、毎週金曜2限の時間帯に学習相談会を実施しています。学習相談会では、授業で扱った問題の解き方についての復習・解説や、小テスト対策などのサポート行っています。また、アカデミックライティングの授業にアシスタントとして入り、受講生の質問に答えるなど授業進行のサポートも行いました。まだ開始直後のプロジェクトですが、学習相談会に参加した1回生の小テストの成績が上昇するなど参加者や授業担当教員の評判は上々です。

【学習相談会の様子】


【授業内の1コマ。1回生の質問に3回生が答えています。】


 プロジェクトメンバーの学生からは、「教えた1回生が小テストで良い点数を取れていたので、良かった。」や「1回生に『教えてもらえて良かったです。また行きます。』と言ってもらえたので嬉しかった。」などのように、喜びややりがいを感じる声が聞かれました。同時に、「自分は分かっているが、相手は分かっていないことを教えることに難しさを感じた。」「個人によって理解しやすい解き方が異なるので、自分が考えている解き方以外にも、複数の解き方を教えられるように準備しておく必要があると感じた。」「自分は丁寧に教えているつもりでも、もっと相手の立場に立ち、相手に合わせて丁寧に教える必要があると感じた。」といった反省点も挙げられました。今後は、これらの点を意識した準備やアドバイスを行っていこうと意気込んでいます。

【どのように教えたらいいのかについての準備を毎週行っています。】


最後に、プロジェクトメンバー学生の感想の1つを紹介します。

「自分が1回生の時にもあったら良かったのに…」

自分も受けたかったと思えるサポートを提供できていることは、このプロジェクトがうまくいっている一番の証拠です。自信を持って、今後も継続して、1回生のためになるよう頑張っていきます。