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+シリーズ キャリアデザイン 第3回 アカデミックライティング

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まず、次の問題を解いてみていただきたい。

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以下の文を読みなさい。

 Alexは男性にも女性にも使われる名前で、女性のAlexandraの愛称でもあるが、
 男性の名Alexanderの愛称でもある。

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを
選択肢のうちから1つ選びなさい。

Alexandraの愛称は(   )である。

① Alex  ②Alexander  ③男性  ④女性

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* https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20180211-00081509を参照


わかっただろうか?もちろん、答えは①である。ところが、全国の中学生の平均正答率は37.9%、高校生では64.6%にとどまっている。中学生では6割、高校生でも4割はこれが読み解けないという。

国立情報学研究所教授の新井紀子さんの著書『AI vs. 教科書を読めない子どもたち』に詳細が書かれているが、現代の子どもたちは、なんらかの理由で文章を適切に読めなくなっている可能性がある。いや、ひょっとしたら子どもたちだけではないかもしれない。文章をきちんと読めていない大人も、じつはかなり多いのではないか。しかしもちろん、読む力がそのレベルでは、大学で研究活動を行うことは望めないし、人間学部が徹底している実践を通じた学び(アクティブラーニング)だって十分な成果を期待できない。

アカデミックライティングは、その名の通り「書く力」を育てようというねらいを持った科目である。しかし、書く力と読む力は不即不離である。だからこの科目では、書く演習や読む演習を毎週2コマずつ、1年間積み上げていくことによって、徐々に読み書きの力を高めることを目指している。

読み書きの力とは、いくつかの力の複合である。ここではそれらの力のうち1つだけ具体的にご紹介しよう。論文では具体と抽象の循環する議論が行われる。たとえばこれまで行われた研究(先行研究という)のデータ(具体)などを引用して、そこから考えられる法則・理論・問題点(抽象)をまとめることが求められる。また、自分が測定したデータ(具体)を分析し、そこから明らかになる考え(抽象)を説明することも求められる。逆に、ある法則性や傾向性(抽象)についての説明を読んで、身近な例(具体)に引きつけて理解することも大切である。このように、抽象の説明を、具体を使って行ったり、具体から抽象を導き出すことが研究では必須である。そうした循環を意識しながらテキストを読んだり書いたりするというレッスンを、人間学部では行っているのだ。

この能力は、学問のためだけに必要なのではなく、社会人として働くためにも必要である。しかし、これができるようになるためには、かなりのトレーニングが必要だ。そこでこのアカデミックライティングは通年の必修科目となっている。これをクリアするまでには大変なこともあるかもしれないが、1年間かけて大学生活の基礎となる読み書きの能力を高めた後、おそらくあなたは違う世界に出会うことになるだろう。

【Alex問題について読解の仕方を解説】


【友達と一緒に文章作成課題に取り組むことも】