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人間学部

突撃!研究室訪問

Vol.12 山堀 貴彦 助教 (健康運動心理専攻)

研究室での取材風景
山堀 貴彦 助教の紹介ページはこちら
ホッケー5の大会を開催
新たなホッケーのカタチ。ホッケー5の大会を開催!
地域の子どもたちを対象としたホッケー教室
地域の子どもたちを対象としたホッケー教室
第12弾の研究室訪問は、聖泉大学男子ホッケー部監督の山堀先生をご紹介します。
山堀先生は2009年4月に本学に教員として着任。本学の男子ホッケー部の創設に尽力されました。今春からは本学男子ホッケー部との兼任でU21日本男子ホッケー代表監督も務めておられます。


1.素朴な疑問です。先生は名古屋の実業団で選手としてプレイしておられました。引退後はその企業に留まり、社業に打ち込むという選択肢もあったかと思います。というより、それが通常予想される方向だったはずです。なぜ大学で指導者・研究者として歩むよう方向転換されたのでしょうか?

山堀:北京オリンピックのときには男子ホッケーの日本代表チームの主将を務めておりましたが、残念ながら最終予選で敗退したため、本選を戦えませんでした。非常に悔しく、残念でした。もう現役生活にも先が見えてきている中、これからの人生を自分がどう生きていきたいか、何度も何度も自問自答を繰り返しました。かなり悩んだのですが、最終的には、指導者としてオリンピックを目指したいと思うようになりました。この新たな夢が形になり始めたタイミングで、私自身の出身地ともほど近い聖泉大学から指導者としてのお誘いをいただき、不安もありましたが思い切って飛び込むことにしました。


2.現在は男子ホッケー部監督としてだけではなく、人間学部教員としても勤務しておられます。研究上のご専門は?

山堀:競技レベルの向上のために現役時代からずっと研究してきました。戦術レベルではどのような状況だと点数を取りやすいか、逆にどのような状況だと失点しやすいか。また個々人のレベルについては、どのような身体動作や道具の使い方が効果的なのか。たくさんの研究課題があります。個々のレベルも集団のレベルも、全部を底上げしていかないと世界では勝てませんからね。
それと、もう一つ大きな研究課題もあります。じつはいま、ホッケー界は大きな変革の時期を迎えつつあります。ラグビーはもともと15人制でしたが、次のリオ・オリンピックからは7人制で実施されること、ご存知ですか? 7人制と15人制ではコートの広さや人数が違うため、戦術も動きも全く違ってきます。それと同じことがホッケー界にも起きるかもしれないのです。ホッケーは通常は11人制ですが、5人制のホッケーを国際ホッケー協会が提唱しているのです。場合によれば大きな国際大会が5人制にシフトしていくかもしれません。もしこうしたルール変更が実施されると、選手たちはかなり混乱するかもしれませんよね。ですから、それに対応できるよう5人制の戦い方についてもあらかじめ研究しておくことが必要になるのです。


3.なるほど。では5人制への変更は実現しないほうが望ましいわけですね。

山堀:いや、そうとも言い切れません。というのは、5人制のほうがホッケーという競技の普及には好都合なのです。コートが小さく済みますから、練習場所や試合場所が確保しやすくなりますよね。それに1チームの人数が少ないので、仲間同士で集まってチームを組みやすくもなります。ですから5人制ホッケーというのは競技人口の裾野を飛躍的に広げるきっかけともなりうる素晴らしいアイデアなのです。
私の主たる研究は先ほど述べたように競技レベル向上のためのものなのですが、最近加わった新たな研究テーマは、競技の普及活動です。あくまで私見ですが、国際ホッケー協会が提唱している5人制ホッケーは、普及を見据えるならまだ不十分なところがあります。そこで私は何人かの仲間たちとともに、普及しやすい形の5人制ホッケーを提唱しました。すでに京都などいくつかの地域では、私たちのルールでの大会も開催されています。私たちの提唱する形でならどこまでホッケーの裾野が広がりうるか、目下のところさまざまな観点から調査中です。



マクロな話からミクロな話まで、多様な視点が混在する複眼的なお話だったかと思います。大学教育がそのまま日本ホッケー界への貢献にもつながっているわけですね。先生、お忙しい中どうもありがとうございました。

(インタビュアー 人間心理学科 新美 秀和 准教授)