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人間学部

突撃!研究室訪問

Vol.06 新美 秀和 准教授 (臨床・発達心理専攻)

新美秀和
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新美准教授の研究室での取材風景
ゼミの活動では、妖怪話を取り入れた学童保育を体験
第6弾の研究室訪問は、人間心理学科臨床・発達心理専攻の新美 秀和(にいみ ひでかず)准教授をご紹介します。インタビュー形式でお届けします。

1.専門と担当科目について

新美:私の専門は心理臨床学です。大学で勤務する前には臨床心理士として、教育センターや精神科の病院などでカウンセリングや心理検査を実践していました。勘が鈍らないよう、今も週に1日は精神科クリニックでカウンセリングをしています。聖泉大学では人間関係論、臨床発達心理実習Ⅰ~Ⅲ、人格心理学などを担当しています。


2.臨床発達心理実習とは

炭谷
:臨床発達心理実習Ⅰ~Ⅲというのはどのような授業ですか?

新美:この科目は3回生の春から履修できる科目です。Ⅰでは、近隣にあるたんぽぽ作業所というところで毎年開催されているおまつりの準備を手伝い、まつり当日は作業所の利用者さんとマンツーマンで過ごします。どの学生がどの利用者さんと一緒に過ごすかは、作業所のほうで決めていただいています。

炭谷:マンツーマンというのは、けっこうハードルが高いですね。

新美:ええ、確かに。実際、利用者さんが何かを伝えたいと思っているのに学生がそれを理解できないということはよくあります。学生たちはかなり落ち込みます。でもコミュニケーションというものは本来、そういうものだと私は考えています。つまり、相手が言いたいことを自分がちゃんと理解できているかどうかは、本当は分からない。にもかかわらず、われわれは日常生活の中では「理解できていることにして」生きている。この実習は、そうしたごまかしを許してくれません。理解できているかどうかわからない中で、どのようなサポートができるか、どう関わっていけるか。そこをがんばるのがこの実習の狙いです。

炭谷:なるほど。ではⅡやⅢはどのような内容でしょうか?

新美:心理的支援をしている施設や組織にて、その活動のお手伝いをさせていただくという実習です。

炭谷:どんな施設や組織に行くのですか?

新美:それは学生に決めてもらいます。参加したい現場を自分で探させますし、どのようにしてそこでの活動に参加させてもらうかも自分で考えさせます。学生が決めたら、その手伝いを担当教員がします。というのは、聖泉大学人間学部の教育理念は「人間理解と地域貢献」です。本専攻の学生には卒業後、地域における心理的支援活動に自発的に参加できる人物になってほしいのですが、そういう活動ってどうやったら参加できるかなかなか分からないですよね? そこで臨床発達心理実習ⅡとⅢでは、自分で活動現場を探すことからやってもらおうと考えているのです。

炭谷:先生が現場を探してくるのがめんどくさいからじゃないんですね(笑)。

新美:ええ(笑)。いや、実際のところ、実習先をこちらで準備し、あらかじめ依頼しておいたほうが授業運営上ラクです。でも、それでは学生が自分で現場を探す力はつかないんですよね。


3.ゼミでの活動について

炭谷
:ゼミではどのようなことをしていますか?

新美:人間学部では卒業時に論文を書くことになっていますので、それを2年間かけてじっくりと取り組ませています。論文のテーマは自由としているのですが、青年期というのはおもしろいもので、自由に選んでよいと言われるとたいてい、自分の個人的課題に関連するテーマを選んでくるのですね。ですから投げ出さずに最後まで論文を書き上げることは、自らの個人的課題を考え抜くことでもあるのです。また、論文を書くことを通して心理的に成長を遂げていくこともあるのです。ちなみに私自身は卒業論文では孤独感とそこからの回復をテーマにしました。きっと大学生活か、ひょっとしたら自分の人生について、寂しく感じていたんでしょうね(笑)。

(インタビュアー 人間心理学科 炭谷 将史 准教授)